simple is bestを信仰しない

土井善晴さんの講演会に行った「おいしい、とはすぐには分からないおいしさがある。料理は舌先で味わうものでなくて身体全体で味わうもの。」
これはずっと思ってることで、まずいものにも心の琴線に触れるまずさがある、カロリーが高いからおいしいだとか、甘くておいしいだとかがあるけれどおいしいと感じるのは理屈じゃない
別に食べるものだけじゃなくても思う、楽しいのが嬉しいのが心温まるハッピーエンドがベストではないということ
苦しい悲しい物語にも特別な味わいがあるってこと、いつも甘いものばかり食べていたらほんとうにおいしいものにありつけない
毎日を生きる複雑な味わいのなかに自分にとってスペシャルで意味のある味を見つけるってこと
一人暮らしをはじめて、またひとり旅の心地よさを知って、自由で孤独で寂しいのはお金じゃ買えない素晴らしいことだって思った でも同時に愛のために自由が奪われることもお金では買えないスペシャルな体験だということも学んだ
わたしの大学四年間は、もっと言えば学生生活全体はスペシャルでなかったし学校のなかで暗いところを照らしてくれるような出会いもなかった でも学校のそとにたくさんの味わい深い出会いや別れがあった それでよかったのかは分からないけど春が来るのが怖くなくなる方法は無限にひとつだとおもう 無限にひとつ
happy sad

happy sad

人としての成熟のスピードがおそいので成人式をやれなかった 周りに流されて成人式をやるのではなく自分で出ないって決断したことを誇りに思うけど、やっぱり自分の生きてきた20年に納得して成人式をやるのがいちばんいいことだったな 22才になったんだけど、今なら成人式出れるとおもう
わたしが22になってやっと普通の20才とおんなじステージに立ってる感じがする 周りのひとが結婚とか出産とかのことを考えてる間に次の夏はどこに旅行行こうかとか今週末は何の映画観ようかって考えてるから

でも確実に成熟してて、昔ピンとこなかったものがよく見えたりするときに生きてる時間の長いことは尊いことだと知る
ピチカートファイブにHAPPY SADという曲があるんだけど、「夕べ 手に入れてあなたと聴いた レコードの裏おもて 退屈なラブソングと憂鬱なジャズと」というフレーズに人生の機微が隠れているような気もする


2016年のクリスマスは台北に行ったんだけどつまんなかったな、つまんなくても味のあるつまらなさ、とかでもなくて無味無臭の退屈だった
でも2016年はいい年だった、自分の人生の元年って感じ、いろんなとこに一人で行った、一人で決めた、自分の人生を自分で選んだことを誇りに思う
相変わらず大学がいやだな、もうすぐ卒業できるというのに、やりたくないことにお金払ってやってる
大学四年通って学んだのは、別に大学に行かなくてもよかったなってこと、大学の外に自分の理解者がいるってこと
後悔してるのは夢をみることの愚かさに恐れて、何も生み出さなかったこと
わたしは他人の意見を聞き入れないから旅をしてお金と時間をたっぷりかけないと分からないことが多くて、2016年は旅をたくさんしたから学びよい一年だった
ひとりでいると楽しいことと普通のことがあるだけだけど、ふたりでいるとHAPPYとSADに巡り会える 退屈なラブソングと憂鬱なジャズが流れて、ふたりの間に生まれたグルーヴが永遠に続く、そして突然終わるね はやく卒業してぜんぶ無かったことにしたいな ぜんぶ無かったことにできる わたしの無駄な四年の大学生活は無かったことに 2017年はまた旅に出てひとりで渡し船で川を渡る ゆっくりだけど着実に成熟していく
the cheese stands alone

the cheese stands alone

マザーグースに小さな農夫の唄というのがあって、その唄ではこう歌われている
小さな農夫が奥さんを連れてきた、奥さんが子供を産んだ、子供に乳母かついた、乳母が犬を連れてきた、犬がネコを、ネコがネズミを、ネズミがチーズを
この唄の最後は「チーズがひとつだけある」で終わる チーズがひとつだけある

****

最近は何にもならないことを頑張ったり頑張れなかったり、冬がくるのがたのしみで居ても経ってもいられない日がつづくけど秋雨前線で外に出られなくてヤキモキしています
ベランダで育ててたパセリがアゲハの幼虫みたいなのにぜんぶ食われた
この前デトロイト美術館展観に行ってその帰りに古着のラルフローレンの赤のスイングトップ買って涼しい日はそれ着るのがたのしい、でももっと楽しいことあってもいいとおもう
好きなひとがいない、チーズがひとつだけある、特別であるべき自分って気持ちだけがどんどん大きくなって独り言も増えてる
朝早く起きてワークアウトする、シャワー浴びてフレッシュな果物を食べる 自分がビーガンを選んだってことにめちゃくちゃ誇りを持ってるけど、トレインスポッティングのラストみたいな爽やかな気持ちも長くは続かない

*****

レナダナムのエッセイ「ありがちな女じゃない」が山崎まどかさんの素敵な翻訳で出版されたので買いました レナのこと大好きっておもう
レナダナムも大学生のとき、「周りの人がなんでそんな話題で笑ってるのかが分からない、運命の友達はみんな大学の外にいて、わたしたちは会えばすぐに分かり合える」って書いてる そう思う 考えるたけなら考えて無駄なことってないとおもう レナが20歳のころ悩んでたのが無駄になってない、10年後レナダナムみたいにケイティペリーとかテイラースウィフトみたいなビッグネームから愛してるって言われたいものですね

****

仲良くしたくないひととは仲良くしなくてもいいって自分に言い聞かせてる時間が長い
わたしがビーガンになったのはとってもいいことだけど、自分だけが健康ならいいって割り切れない 昼休みにオフィスでコンビニのパスタサラダ食べてるひとのこと可哀想って思っちゃう
今日も学校で塩パンがめっちゃうまい、みたいな話題になって、「シンプルで素材の味だけがしてうまい」みたいな話になってたから「塩パンは死ぬほどバターやマーガリンが入ってる(身体に悪い)」みたいなこと言って水を差してしまった
わたしはパスタとか塩パン食べるくらいだったらなんも食べないほうがいいなっておもうし、身体に悪いものをとくに背徳感や罪悪感もなく食事として選んでいるのはほんとうに貧しいって思ってしまう
一方で、高校生の女の子が「自分は高校生だからビーガンになりたいけどなれない、お母さんが忙しい中でお弁当を作ってくれるけどそれには添加物や動物性食品、悪い油か含まれている、お金のこともあるし無理は言えない、自分が我慢して食べればいい話たけど身体に悪いものを食べるのは苦痛だ」って言ってるのも知ってる そういう女の子のこと考えると自分はたいへん恵まれてるんだなともおもう ヘルシーでなければ食べ物ではない
もっとうまくやりたい もっとうまくやるには何が足りないんだろう
うつくしい交感

うつくしい交感

生まれる場所は選べないけどこれから行くとこはぜんぶ選べるっていうのを体感として得てからずいぶんわたしの生活はよくなったけど、そのぶんだけ決まってることがしんどい、選ばずとも大学に行かなければならない
春になったらアメリカの西海岸を縦断しようとおもう、オレンジカウンティー、ハリウッド、サンタモニカ、ポートランド 旅をするとリベラルで競わないクリエイティブな淡い夢を見せてくれる
新海誠がswitchで「未来に出会う最高の相手が現在の自分のなかにいるってことを知ってほしい」みたいなこと言ってて気になったので夕方のTOHOで君の名は。を観た いちばん大きいシアターが満員で、なんとなくみんな何回も観に来てますという雰囲気だった
正直いまいちハマれなかったんだけど、こういうモチーフはジュブナイルの自分にとってめちゃくちゃうれしいものだったとおもう、時をかける少女とかエターナルサンシャインとか
中学も高校も、大学でもなんかパッとしなかったけどむかし嫌だったことってほとんどどうにかなると思う、自分が認められる場所、自分のバイブスを心地よく保てる場所で好きな服着て、ヘルシーなごはん食べて孤独にオーセンティックに生きてるのがかっこいい 青春のことは忘れる
大嫌いな夏が終わって冬が近づいてる、シンプルに生きよ
ウブドに行った

ウブドに行った

クアラルンプール経由で憧れのウブドに行った わたしの学生最後の夏休みにふさわしい旅だった!
ウブドは現地のひとも、ウブドに観光にきてるヒッピーな外国人もみんな親切でフレンドリーで、アットホームな旅になってめちゃくちゃ楽しかった
今回のウブド旅行でいちばんしたかったのは、ヨガバーンでヨガをすることなんだけど、ヨガバーンはほんとにロケーションが最高なだけじゃなくてもうなんかヨガバーンのベンチに座ってるだけで楽しい、生まれた場所からこんなに遠く離れているのに自分の居場所はここだという感じが心の底から湧いてくる不思議な場所だった
早朝のヨガと、夜のチベタンボールの瞑想のクラスを受けた ハイパースピリチュアルだった
あとウブドはヴィーガンのパラダイスなのですが、とにかくそういうスーパーヘルシーなご飯が食べられて幸せだった アルケミーのサラダとローキッシュ、シーズオブライフのローメキシカンラザニアがおいしかった…もっと食べたいものいっぱいあったけど、暑すぎて体調悪くていくらローヴィーガンフードでも一日三食はとてもじゃないけど食べられなかった…
ウブドに旅行しにきてるヴィーガンの人たちみんなヒップで自由で愛にあふれてて最高だった、こういう人生がいい、ずっとこういうバイブスを保って生きていきたい
the myth of the American sleep over

the myth of the American sleep over

京都の立誠シネマにデビットロバートミッチェルのアメリカンスリープオーバーを観に行った アメリカはデトロイトの夏休み最終日のお泊まり会の神話 例えば15歳の夏休みのことをもう戻らないあの日々って思うかもしれないけど、そんなに楽しくないし、いつかぜんぶ忘れるんだよな〜って思った、ラストの新学期のパレードのシーンがみんないつかは全部忘れるよってことを象徴してるように思った
東京藝大の映画専攻のひとたちがつくったパンフレットも愛があふれてる
おなじ日本未公開のティーンエイジャーものだったら去年のカリテコレクションで観たジアコッポラのパロアルトのほうが胸がぎゅっとなって好きだった

去年のミスiDのキャッチコピーの「わたしだけがいない世界へ」のこと、やっばりたまに思い出して、ほんとにそうだって思う
このキャッチコピーはバニラビーンズのレナさんがモーニング娘。に憧れていたころに「なんでわたしがモーニング娘。のメンバーじゃないんだろう」って思ったことが発端らしい
アメリカンスリープオーバーもパロアルトもわたしだけがいない世界で、もっと言えば東京藝大の映画専攻っていうのもわたしだけがいない世界だ
でもちょっとずつだけどやりたいこと見つかった、これから何年もかけて取り戻していくぞ、わたしだけがいない世界へ

宇宙で良いことを考えるくらいしかない

きのうは小沢健二のライブ 魔法的に行きました
年取ったオザケン見たくないなって気持ちもあつたけどとってもよかった
フクロウがきこえる、という曲でオザケンが子供に語りかける ありのままの世界を見せたい 真実と虚構、好きなこと嫌いなこと、混沌と秩序がいっしょにある世界でほんとうのことを見つけてほしいって
オザケンはずっと宇宙とか、魔法、兆し、光る海、とかを歌っててそれもぜんぶ本当のことだなって思いました この世の中と日常で正気を保って生きていけるただひとつの方法を教えてくれた感じ おなじみの曲「大人になれば」「ドアノック」「それはちょっと」「ラブリー」「強い気持ち強い愛」「さよならなんて云えないよ」ぜんぶ歌える!
モノローグ台本買ったけど、オザケンの子育てがどんなもんか書かれてて感慨深かった フリッパーズギターのふたりはお別れしたあともそれぞれの人生を歩んでるんだなって思うね
ニューヨークの暮らしも大阪での暮らしも地続き
いろいろ上手くいかないけどわたしは本当のことを知ってる

deep in marijuana

5lackが好きなんだけど、5lack聴いてると自分が不誠実だなって思う
5lackみたいに東京生まれ東京育ちで新しいものばんばん感じながら生きてた青年が、自分と縁もゆかりもない福岡になんか愛着が湧いて移住するみたいなのに憧れる、自分じゃできないなって思うし
自分が不誠実、フェイク、偽モンだなって思うときが未だにある 地元でもないし、愛着もないこの町に住んでるのも恥ずかしいなって思う
わたしが好きなひとたちは何もやらないこと、暇なこと、に対してすっごくポジティブ、罪悪感がないみたい 暇なこと、今しかないって思うことってその人の精神的な貧しさであるとも捉えられるけど、逆に暇なひとが豊かかって言われると分からない

愛着のある土地で暮らしたいな、おかねは普通の暮らしができるだけあればいい
誠実に生きたい 好きなものが好きって気持ちだけで生きたいよね
就活うまくいかないよ〜 民間行きたくなくなっちゃった 技術公務員だめだったら進学しようかな 週末だけバンコクとかハノイで過ごす暮らしがして〜〜〜〜〜

ミスった

今思えば20歳くらいまでの自分はクソデカい赤ちゃんでやっと自分の足で立てた自分の言葉で喋れたって思う
水曜日は第一志望の会社の人事面接で自分の実力出せたと思った、そのあと堺筋本町で会社説明に行ってそこの採用担当のお姉さんがスーツのスリットのしつけが付いたままだよって教えてくれてハサミ貸してくれた よかった 就活はたのしい

香港のネイザンロードを夜歩いたらネオンの看板が無数に光ってるじゃないですか、ああいう看板で「ミスった」っていうのが自分の後頭部でずっと点滅してるの、自分のやりたいことなんも知らずにやってきたから大学入ってから「ミスった」って思った
やりたい勉強してないし、行きたい大学行ってない
できたらかっこいい勉強選んで、行けたらかっこいい大学選んだ
このままではダメ、自分の人生に責任持たないとって思って大学院行かない、就職したい、「ミスった」のネオンの点滅を辞めたい

この前の高校生ラップ選手権も観に行った、とってもよかった ティーンが若い命削って自分の人生自分で動かしてた
わたしも自分めちゃくちゃ変わったなって思う瞬間が増えた、良くなってるし、今も最高なのに超最高の未来とか思っちゃうね
自分のページ、自分でめくれるようになれたらいいね

わたしの世代というか少し前までって小学生のなりたい職業ランキング1位「公務員」だったよね、今の小学生はユーチューバーになりたいらしいけどほんといい傾向だとおもうね
内定でたらパーマあてたい
サワディークラップ

サワディークラップ

終電のがして梅田のネカフェに朝までいる 週末はタイ王国へ行った タイは夢も希望もある国だけど大阪の深夜のネカフェには夢も希望もないな タイよかった バンコクとアユタヤにしか行かなかったけど、チェンマイとかサムイとかペナンとかピピ島(ディカプリオ!)も行くだろうね タイはまた行くとおもう

タイでは象に乗らなかった 単純に象に乗るのダサすぎるって思ったからなんだけど、帰りの飛行機で川上未映子の「すべて真夜中の恋人」を読んだらタイで象に乗るっていうのがどういうことかを書いてあって、タイで象になんの躊躇いもなく乗れるっていうのはその人の持ち前のポジティブさの表れだって感じた タイの人にとって結構な代金を支払って嬉々として象に乗るなんてちょっとありえない
アユタヤはほんとうにフェーン現象のおきた熊谷みたいで(熊谷に行ったことないけど)人生経験のなかでいちばん暑かった なんでアユタヤに行ったかというとこれも単純きRPGのステージみたいだなって思ったからなんだけど実際行くとずっしり重たい気持ちにもなるもので、よかった 行ってよかった ゲームのステージじゃなくて戦争の現場

タイではタイ料理っておいしいけど、タイ料理以外はすべてまずい そもそもコンビニで売ってる水がまずい 暑いところで飲む冷たいお水って無条件でおいしいはずなのにまずい お菓子もおいしくない 味の正解を知らない人が作ってるような気もしてくる

わたしたちは何かおおきいものを見ています、おおきいものを感じて、そして考えています そしてわたしの持ってるものをできるだけおすそ分けしたいと思ってます、みたいなのはもちろんウザいよね
20歳をすぎるまでスピリチュアルなものに対して無関心を貫いてたけど状況が一変したのでとにかくなんでも素直に聞いてみることにした お祈りは具体的なら具体的なほどよろしい いつか幸せになれますように、みたいな無責任なお祈りでは不本意
次はどこ行くか考えてる 旅はスタンプラリーじゃないんだなあ
NEW ENTRIES
転職(03.23)
年末年始は中東へ行った(02.03)
cash rules everything around me(10.28)
弾丸バンコク(10.18)
made my day(10.06)
君のいちばんになりたい(07.08)
フレシノがニューヨークに発つ理由(06.23)
ノーフューチャー(06.09)
ハワイ(04.15)
ここいちねん(03.10)
RECENT COMMENTS
ARCHIVES
RSS
RSS